2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト

« No.21 「2011母に感謝のコンサート」 | トップページ | No.23 今年の「サラリーマン川柳」 私が選んだベスト10 »

2011年5月14日 (土)

No.22 「騒音たれ流し営業」の非常識

 「『ピタッと来たんですけど!』 『ピタット、ハウスですから』 ♪ピタットハ・ウ・ス」
 この、日本語的にもおかしい、人を馬鹿にしたような音声CMを、朝から晩まで開店中ずっと流し続けている不動産仲介業者がいる。
その名は、「ピタットハウス天王寺店」。私の事務所のすぐ近くで、「あべのルシアス」の向かい側にあるのであるが、ルシアス側まで大きな音が響きわたってくる。店舗の2階の外壁にスピーカーを取り付け、大音量で流し続けるのである(恐らく、自分の店内には聞こえないようにしていると思われる。)。

 私は、このような宣伝行為は、強く批判されるべきだと考える。
 ① チラシや看板など、視覚に訴えるものであれば、受け取らなかったり、目をそむければいいが、「音」は、耳栓でもしない限り逃れることはできない。例えばチラシの配布でいえば、通行人に無理やり受け取らせたり、ポケットにねじ込むようなものである。

 ② 経費がほとんどかからない。ティッシュ配りのアルバイトでさえ、時給800円といった人件費がかかるのに、このやり方は、わずかな電気代だけで済むのである。

 ③ 近所には、薬屋、花屋、メガネ屋、消費者金融、学習塾など、たくさんの営業店舗があるが、これらのお店がみんなこのような音声CMをやり始めたらどうなるだろうか。
おそらく付近は騒然とするだろうし、お互いの音声CM同士が邪魔をし合って、何のCMなのかわからなくなるだろう。
つまり、この「うちだけならいいだろう」という身勝手な音声CMは、周囲の店の良識を逆手にとり、通行人に苦痛を与えることによって、宣伝効果を挙げているのである。

 「騒音被害」は、厳密にいえば、次のように類型化できよう。
 (A)それ自体は意味のない「単純騒音」(例えば工場の操業や工事による音など。空港や米軍基地の騒音もこれに当たる。)
 (B)嫌でも中身を聴いてしまう「意味騒音」(言語や楽曲、不快な音)
 (C)音を出している生活状況を嫌でも想像してしまう「生活騒音」(例えばマンションの上階で走り回る音や風呂・トイレ・掃除機の音など)

 もちろん、これらは完全に分かれるのではなく、複数の組合せがあり得る。
 重要なことは、(A)も音量によっては苦痛だが、(B)や(C)は、音量にかかわらず、「聞こえること自体が苦痛」だということである。
ところが、現在の法令(騒音規制法や自治体の条例など)で規制しているのは、(A)の「単純騒音」をその大きさ(デシベル)で規制しているのみであり、(B)の「意味騒音」や(C)の「生活騒音」は、良識に任されているのである(もっとも、マンションの遮音性能については、(B)の「意味騒音」や(C)の「生活騒音」に対して建築基準法などで一定の量的規制がある。)。

 冒頭の音声テープは、(B)の「意味騒音」であり、多少の音量であれば違法にはならない。
それだけに、このような無神経、非常識な宣伝行為には、消費者や市民からの厳しい批判が必要だと思う。

 居住物件を探す人たちには、最近は「音」にこだわる人が多いと思われる。
公共の場に平気で騒音を垂れ流す仲介業者が、真に音に配慮した物件を紹介できるとは思えない。

         ↓   ↓   ↓  
♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

« No.21 「2011母に感謝のコンサート」 | トップページ | No.23 今年の「サラリーマン川柳」 私が選んだベスト10 »

6-1 思いつきエッセイ」カテゴリの記事

コメント

お早うございます。三軒です。
本件、わが「ツイッター」で、「つぶやきました」ご了承ください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ツイッター」内容です。
seisaizakaya 三軒 將弘
「騒音たれ流し営業」の非常識 http://t.co/oHFBQSe・・・わがお近づきのある、優秀な弁護士先生の「ブログ」でのご意見です。小生は全面的に同じ意見ですが、皆さんはいかがでしょうか??
1分前 お気に入り 返信 削除

こんにちは。法曹家のかたに釈迦に説法とは思いますが、おそらく自治体の条例違反でしょうから、役所に相談されてみるのはいかがでしょう。私も「賃貸住宅サービス」の同様の騒音宣伝に数年来悩まされていたことがありまして、再三の苦情にもまったく耳を貸していただけませんでしたので、役所のほうから指導していただきました。

近年の不動産仲介業者(に限りませんが)の騒音宣伝には本当に困ったものです。このような営業行為を行う者が、音に配慮した物件を紹介してくれるはずがないということ、まったく同感です。間違っても利用しようなどと思いませんのに、経営者はいったい何を考えているのでしょうか。

拡声機騒音については行政への苦情も徐々に増えているようですし、遠からず社会問題として認知されないものかと願っているのですが……。

◆森由紀奈 様
 コメントありがとうございます。
同じ憤りをお持ちの方がおられるということで、嬉しく思います。

 「ピタットハウス」だけでなく、「賃貸住宅サービス」でもやっているんですね。
「あそこがやっているんならウチも」となるんでしょうか。

 このような騒音商法を規制する条例というのがあるのですか。
私は、恥ずかしながら存じませんでした。
そのような条例の例がありましたら、教えていただけると幸いです。
私の方でも調べてみたいと思います。
今後とも、よろしくお願いいたします。

集中したい時に、繰り返し流される節のある宣伝は、耳障りですね。気持ちを抑えて、自分のすべき事を行うのは、私には至難です。2012年2月から遡り、先生の日記を拝読させて戴いております。弁護士先生の日々感じておられる事を知り、共感する事が多く、とても親しみを感じます。

◆ゆみちゃん 様
 コメントありがとうございます。
 お礼が大変遅くなり、申し訳ありません。
 私の日記を遡って読んで下さっているとのこと、光栄です。
 書きたいと思っても、書けないまま飛ぶように日が過ぎていってしまいます。
 その時々の思いを大切にするためにも、書き記していくようにしたいと思います。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/573062/51666309

この記事へのトラックバック一覧です: No.22 「騒音たれ流し営業」の非常識:

« No.21 「2011母に感謝のコンサート」 | トップページ | No.23 今年の「サラリーマン川柳」 私が選んだベスト10 »

無料ブログはココログ