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2014年5月27日 (火)

No.189 新人医師のパワハラ自殺事件で勝訴!──鳥取地裁米子支部で判決と記者会見

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 5月26日、新人医師が赴任の70日後に自殺した事件(公立八鹿病院事件)の民事訴訟で一審判決の言渡しが鳥取地裁米子支部であり、3人の弁護団で米子に行って判決を聞き記者会見をしてきた。
 遠い米子の地での判決と記者会見であるにもかかわらず、全国から遺族やマスコミの方が集まり、傍聴席は満席であった。

 争点であった①上級医師のパワハラ行為の認定、②公立病院でのパワハラについての国家賠償法の適用排除と上級医師の個人責任、③病院と上級医師らの予見可能性の有無、などについて、ほぼ全面的に原告側の主張を認めてもらうことができたので、ほっとしている。
 もっとも、被災者自身が医師であることなどを理由に2割の減額がなされた点など不満はあるが、控訴するかどうかも含めて、これから遺族の方々とよく相談していきたい。
(なお、弁護団は、林裕悟、中森俊久と私の3人である。)

◆8000万円賠償命令 医師過労自殺、パワハラ認定 兵庫の病院 鳥取地裁

産経新聞2014.5.26 19:55

 公立八鹿(ようか)病院(兵庫県養父(やぶ)市)の男性医師=当時(34)=が自殺したのは当時の上司による長時間労働とパワーハラスメントが原因だったとして、両親が病院側などに約1億7700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、鳥取地裁米子支部であった。上杉英司裁判長は「厳しい言動と自殺に因果関係があった」として元上司個人の賠償責任も認め、病院側と元上司2人に計約8千万円の支払いを命じた。

 原告側代理人によると、医療現場の過労自殺で病院の使用者責任だけでなく、上司の個人責任も認めた判決は異例。元上司は当時地方公務員だったため、本来なら国家賠償法に守られ個人の責任を負わないが、上杉裁判長は「民間病院と異なる点はない」として民法の不法行為を認めた。

 判決によると、男性は平成19年10月、鳥取大学から公立八鹿病院に派遣され、整形外科医として勤務。月174~206時間にのぼる時間外労働や上司2人の叱責と暴力行為などによって鬱病を発症し、同年12月に官舎で自殺した。

 病院側は「パワハラではなく必要な指導だった」などと主張したが、上杉裁判長は「社会通念で許される指導や叱責の範囲を明らかに超える」と退け、パワハラがあったと認定した。

 一方、自殺した男性医師にも職業上、鬱病の知識があったと考えられることなどから、過失相殺で2割を減額するなどした。

 病院側の第三者委員会は20年6月に報告書をまとめ、元上司のパワハラを「不適切な指導」と結論づけたが「悪意によるいじめとまでは認められない」と指摘。22年8月には男性医師の自殺が公務災害と認められたが、長時間労働だけが理由とされ、パワハラについての判断はなかった。

 公立八鹿病院の話 「判決文を見ていないので今後、内容を検討したい」

◆八鹿・医師自殺 病院側に8000万円賠償命令
神戸新聞NEXT 2014/5/26 23:09

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 養父市の公立八鹿病院件の男性勤務医=当時(34)=がうつを発症し自殺したのは過重労働とパワーハラスメントが原因だとし、鳥取県米子市の両親が、同病院と当時の上司だった医師2人に約1億8千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、鳥取地裁米子支部であった。上杉英司裁判長はパワハラを認め、運営する病院組合と2人に計約8千万円の支払いを命じた。

 男性医師は2007年10月から同病院整形外科に勤務し、着任約2カ月後の同年12月に病院宿舎で自殺した。

 判決によると、自殺前4週間の時間外勤務は174時間、その前の4週間は206時間に達し、継続的にパワハラも受けていた。

 医師経験が半年だった男性医師は、上司から「介助の要領が悪い」と患者の前で頭をたたかれたほか、手術の際には「田舎の病院だと思ってなめとるのか」などと叱責(しっせき)された。

 「君は給料の3分の1しか働いていない。君のしていることをお父さん、お母さんに言ってやる」などとも言われ、上杉裁判長は「社会通念上許される指導の範囲を明らかに超える」と指摘した。上司はいずれもすでに同病院を退職している。

 上杉裁判長は同病院について「上司2人との関係も含めた勤務状況を把握し、疲労や心理的負荷の軽減を図るべきだった」とした。

 会見した母親(67)は「うつを発症させたのが、病院であったというのが残念でならない。こんな悲劇を繰り返してはいけない」と涙ながらに訴えた。男性医師をよく知る医師も同席し「とても優しく優秀な医師だった。医療現場は今でも徒弟的で、改善されなければならない」と話した。両親の代理人弁護士は「公務員のパワハラ訴訟で、上司に賠償を命じるケースは聞いたことがなく、画期的な判決」と評価した。

 八鹿病院の米田一之事務部長は「判決文が届けば、控訴を含めて検討したい」とコメントした。

 ※写真は神戸新聞に掲載された記者会見の様子。左端に写っているのが私である。

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3-4 過労死・過労自殺事件」カテゴリの記事

コメント

 岩城先生、本当にご両親の無念を晴らされて、ご両親もさぞお喜びになっておられるでしょう。

 ご両親は、金銭では無く、この事実関係を白日の基に曝け出したかったのですから、ものの見事にご期待に応えられたと思っています。

 また、このお父さまが必死で「過労死防止基本法」の署名を鳥取県で集められ、同じ頃当職も岡山で必死で活動しておりましたが、個人的事情で最後まで尽力できず申し訳ございませんでした。

 ただ、5月27日に、「過労死防止基本法」が衆院を通過したニュースを見て、本当に岩城先生も良く最後まで頑張られたと思いました。夕方のニュースには、岩城弁護士は映っていませんでしたが、読売系の4チャンネルの23時からの「ZERO」には、過労死遺族会のインタビューの後ろに映っていましたよ(笑)。

 当職も、最後まで尽力出来ませんでしたが、本当に嬉しいです。

 当時の社労士連合会会長までが、会報で初頭頁で意見を掲載してくれましたから。寺西遺族会代表やその他の皆様が国会の傍聴し、衆院で通過したときに涙されている様子を見て、当職も思わず涙ぐんでしまいました。

 当職ら、社労士は企業の顧問契約を糧としておりますが、それでも是々非々で企業に対し、正しい労務管理を助言・指導をしている者も多くおります。

 当職などは、経営者が気に入らなければオファーがあっても、最初からお断りしています。

 過労死、過労自殺を撲滅し、真の会社経営と素晴らしい労働環境を目指していることについては、当職も岩城弁護士も玉木弁護士と同様に一点の曇りもありません。

 当職は、先生方にお手数をかけないように、事前に防げるように、労務管理にこれからも粉骨砕身頑張ります。また、社労士がそういう人事・労務管理を行うように、岡山県社労士会の理事として、若手の教育をして参ります。

 しかしながら、本当に良かったです。
「過労死防止基本法」の衆院通過、岩城先生も凄い尽力されていたので、本当に良かったと思っています。

 岩城先生、お疲れさまでした。

はじめまして!!
人気ブログランキングをみてこちらのサイトを拝見させていただきました。(≡^∇^≡)

人の命の重さを岩城弁護士のはばかり日記をよみ改めて感じています。
労働問題でなやんでいるかたが多くいる中このような事件は二度と起きないでほしいと感じました。

これからもサイト拝見させていただきます。

こんにちは!!

この間ブログランキングをみて拝見させていただきましたモモです。

私は法律関係のお役立ちサイトを運営させていただいています。

このような問題についてすこしでも多くの方に関心を持っていただきたく思います。


当方のサイトで紹介させていただけたらありがたいです。
よろしくお願いいたします。(o^-^o)


http://cosmetic-tsuruya.com/oyakudachiblog/

 初めまして、岡山の病院で働いている者です。日記を拝見させていただきました。

 今回の裁判の勝訴おめでとうございます。亡くなられた医師と御両親の無念を見事に晴らされたと思います。

 残念ながら、現実医療現場は医師だけではなく、いろんな職種も関与したパワハラまがいのことが起きております。「うつを発生させたのが病院であってはならない」というコメントは特に印象に残りました。(ノ_-。)確かにそう思います。

 私自身も病院でいろんな理不尽な目に遭っていることが多いため他人事ではないと思いますし、記事を見て「あきらめてはいけない」と改めて思いました。

 ありがとうございました。m(_ _)m

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