2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト

« No.200 “雨の小豆島”も、また乙なもの──働き方ASU-NET第5回事務局合宿 | トップページ | No.202 初体験の“3D”で、「GODZILLA ゴジラ」を観てきました! »

2014年8月11日 (月)

No.201 女性運動を切り開いた2人の女性─平塚らいてう、市川房枝の波瀾の人生を知って

昨夜(8月11日の深夜)、たまたまつけていたNHKのEテレで、『日本人は何を考えてきたのか「女たちは解放をめざす~平塚らいてうと市川房枝~」』という番組を見た。
140810img_0327


「元始、女性は太陽であった」と雑誌「青鞜」で宣言した平塚らいてう、婦人参政権の獲得を目指した市川房枝の戦前・戦後の歩みを振り返る番組であるが、大変よく出来ていたと思う。法政大学教授の田中優子さんと上野千鶴子さんの対談も、とてもよかった。

私は勉強不足で、雑駁な感想しか書けないが、
①女性の社会参加の方向性として、「分離型」(女らしい参加)と「統合型」(男並みの参加)の論争がある。
②子育てのとらえ方について、個人の問題と捉えるか、国家・社会の問題と捉えるか(後者の場合、福祉国家的要求である反面、子育てに国の介入を招いたり、子どもは国や社会のものという考えに利用されやすい)という論争がある。
③「母性」が強調されるようになるのは、大変な子育てを母親に押しつけつつ、子育ては社会全体の責任とするイデオロギー的な狙いがある。
④世の中がおかしな方向に進むとき、女性の協力が必要となるため、女性にエサが与えられる。女性に普通選挙権が認められてきた歴史には、そのような側面がある。
⑤世の中が国家主義・軍国主義的になってきて、それまで進めてきた運動が困難になったとき、挫折するか、不本意ながらでも世の中に合わせることによって維持を図るかという苦しい決断を迫られる(特に市川は後者を選び、戦争に協力した)。
など(私なりの理解であるが)、大変刺激的で、勉強になった。
いずれも、現在でもそのまま妥当する問題ではないだろうか。

あと、戦前、平塚らいてうらが婦人参政権を認める法律を制定してもらうために、国会に行き国会議員に粘り強く働きかけたことが紹介されたとき、私たちの過労死防止基本法制定のロビー活動を思い出して、胸が熱くなった。

冒頭に述べた、平塚らいてうの雑誌「青鞜」の発刊の辞は、日本ペンクラブのHPに収録されている。
100年以上も前に書かれたとは思えない、美しく格調高い文章である。
部落解放を謳った「水平社宣言」を初めて読んだ時も感動したが、これとはまた違った文学性と現代性を感じる。
例えば、
「女性の心情は表面なり、浅き水に泛(うか)ぶ軽佻浮噪の泡沫なり。されど男性の心情は深し、其水は地中の凹窩を疾走す」とツアラトゥストラは云つた。久しく家事に従事すべく極め付けられてゐた女性はかくて其精神の集注力を全く鈍らして仕舞つた。
 家事は注意の分配と不得要領によつて出来る。
 注意の集注に、潜める天才を発現するに不適當の境遇なるが故に私は、家事一切の煩瑣を厭ふ。
 煩瑣な生活は性格を多方面にし、複難にする、けれども其多方面や、複雑は天才の発現と多くの場合反比例して行く。」
といった言葉に、共感を覚える女性は多いのではないか。

平塚らいてうが、戦後平和運動に力を注ぎ、成功させた第1回母親大会がその後50年以上も続いていることなども紹介されていた。

140810img_0330

市川房枝が、戦争に協力したということで公職追放とされ、戦後3年間公職に付けず選挙にも立候補できなかったということも、初めて知った。

画像は、市川さんが若い女性に送ったという言葉である。
女性に限らず、先人の苦労によって権利・自由を享受している私たちに問いかけられた言葉だと思う。

このような、歴史と世相に深く切り込んだ番組を作るNHKは、まだまだ捨てたものではないし、番組作成の現場の努力を応援していかなければならないと思った(なお、後で教えてもらったのだが、この番組は3年前の放送の再放送とのことである)。

         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

« No.200 “雨の小豆島”も、また乙なもの──働き方ASU-NET第5回事務局合宿 | トップページ | No.202 初体験の“3D”で、「GODZILLA ゴジラ」を観てきました! »

2-3 基本的人権」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/573062/60133531

この記事へのトラックバック一覧です: No.201 女性運動を切り開いた2人の女性─平塚らいてう、市川房枝の波瀾の人生を知って:

« No.200 “雨の小豆島”も、また乙なもの──働き方ASU-NET第5回事務局合宿 | トップページ | No.202 初体験の“3D”で、「GODZILLA ゴジラ」を観てきました! »

無料ブログはココログ