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2016年10月16日 (日)

No.298 過労死防止啓発シンポジウム、今年は全国43か所で開かれる──「過労死落語」も目玉の一つに

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◆2014年11月に施行された過労死等防止対策推進法(過労死防止法)では、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」と定めている。これを受けて、11月を中心に全国各地で国主催でシンポジウムが行われ、またそれ以外の地域でも、民間主催のシンポジウムが行われる場合には、国や地方自治体が後援をすることになっている。
 初年度の2014年度は国主催1か所、自主開催28か所であったが、2年目の昨年度は国主催29か所、自主開催13か所となり、3年目の今年度は国主催43か所(うち東京では中央集会と2回開かれる。)、自主開催3か所まで増える予定である。

 各地のシンポジウムでは、様々な講演や遺族の体験談、パネルディスカッションなどが多彩に行われる予定である。私も、このうち大阪(11月11日)、徳島(11月12日)、和歌山(12月9日)で「過労死防止法施行から2年」と題して、講演をさせていただくことになっている。

 全国の国主催シンポジウムは、受託業者のプロセスユニークの特設サイトで、内容の紹介と参加受付が行われている。全国どの会場にも、何度でも参加でき、参加費はすべて無料である。
 なお、自主開催は、沖縄(既に8月20日に開催済み)、鹿児島(12月10日)、高知(来年1月21日)で行われる。なお、福島と香川は未定である。

◆その中でも、今年の目玉の一つといえるのは、「過労死をテーマにした落語」の上演である。
 奈良(11月10日)、大阪(11月11日)、岡山(11月12日)、兵庫(11月22日)、福岡(12月3日)の各会場で上演される予定である。
 以下に、神戸新聞と産経新聞に記事を紹介しておく。
 ぜひ、多くの皆さんにご来場いただき、聴いてほしいと思う。

過労死遺族の思いを落語に 落語家桂福車さん 2016/10/7 11:20神戸新聞NEXT 161007_2

 落語を聞いて過労死問題を考えて-。落語家桂福車さん(55)=大阪市=が11月22日、神戸・元町である「過労死等防止対策推進シンポジウム」で、新作「エンマの願い」を披露する。過労死を扱った「エンマの怒り」を改作し、神戸市の遺族らが過労死等防止対策推進法の成立に奔走した姿を盛り込んだ。(段 貴則)

 同法は2014年11月に施行され、毎年11月が「過労死等防止啓発月間」となった。「怒り」「願い」を書いた落語作家の小林康二さん(76)=大阪市=は「法律づくりに遺族がどれほど努力したかを知ってもらうことが、法律に魂を込めることになる」と話す。

 「願い」に登場する人物のモデルは、過労死等防止対策推進兵庫センター共同代表幹事の西垣迪世さん(72)=神戸市=と、過労が原因で亡くなった西垣さんの一人息子。生前、システムエンジニアだった27歳の男性が死後、死因が働き過ぎだったことなどを鬼から知らされる-という展開。小林さんと桂さん、西垣さんが、落語の細部を詰めて完成させた。

 桂さんは「遺族の思いに少しでも近づけられるように演じ、法律施行がゴールではなくスタートだと伝えたい」と意気込んでいる。

 シンポは同日午後2時から、神戸・元町の県民会館で。定員360人。参加無料。専用ホームページ(https://www.p-unique.co.jp/karoushiboushisympo/)から申し込む。


過労死問題に“一席” 異色の創作落語で防止呼びかけ
2016.10.8 13:05 産経新聞WEST
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 上方落語の作家らによるお笑い集団「笑工房」(大阪市淀川区)が、過労死防止を呼びかける異色の創作落語を作った。題して「エンマの願い」。過労自殺して冥土に来た若者と現世で暮らす母親のために、閻魔(えんま)大王や鬼が一肌脱ぐという人情噺(ばなし)だ。重くて暗くなりがちな社会問題に、笑いあり涙ありの“一席”を投じる筋書きとなっている。(小野木康雄)

鬼の目にも…
 あらすじは、こうだ。

 《うちの会社、仕事がキツうてね。あの日もそうでした…》
 三途(さんず)の川を渡った若者が、閻魔大王の手下である鬼の取り調べを受け、自殺した経緯を説明する。長時間労働やサービス残業を強いていた会社の実態が分かると、鬼は「鬼やなあ。いや、鬼はわしか」とあきれ、若者にこう諭す。

 《まじめに働くことは悪いこっちゃない。けどな、命まで会社にささげてるわけやないんや》
 冥土から現世を見る「浄玻璃(じょうはり)の鏡」には、過労死防止に向けた署名活動に取り組む大勢の遺族たちと、やつれ果てた母親の姿が映し出された。若者は涙する。

 《アホやったなあ…なんであんな無理してしもうたんかな。お母ちゃん、ごめんな》
 その一部始終を見ていた閻魔大王は、一計を案じ、あることを鬼に命じた-。

励ましの笑い
 「エンマの願い」は、桂米朝さんが得意とした古典落語「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」から着想を得て、落語作家で「笑工房」代表の小林康二さん(76)が書いた。

 小林さんは労働組合の専従を31年間務めた経験があり、54歳で早期退職した後、労働問題を扱う作品を多く作ってきた。目指すのは「励ましの笑い」だ。

 演じるのは桂春団治一門の桂福車さん(55)。古典から新作まで幅広い噺を持ちネタとする一方、社会派の落語家として講演などでも活躍している。
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 2人が過労死問題を落語で扱った背景には、平成26年に議員立法で成立、施行された「過労死等防止対策推進法」がある。50万人を超える署名を集め、国会議員を動かした遺族たちの頑張りを、多くの人に知ってほしいとの願いがあった。

講演よりも関心
 だが、過労死・過労自殺はここ数年、高止まりの状態が続いている。

 政府が7日に公表した「過労死等防止対策白書」によると、27年度に労災認定された過労死は96件、未遂を含む過労自殺は93件。一方、自殺につながる精神疾患の労災申請件数は1515件にのぼり、3年連続で過去最多を更新した。

 「どんな立派な法律でも、生かされなければないのと同じ」と小林さん。8月から遺族らへの取材を重ね、9月には福車さんが全国の弁護士らが集まる会議で一席を披露した。

 制作に協力した遺族の西垣迪世さん(72)=神戸市=は「苦しくて悲しい問題だからこそ、何ともいえない面白さは救いになる。講演はしんどいと思う人にも、落語なら関心を持って聞いてもらえるのでは」と期待を寄せる。

 一般向けのネタ下ろし(初演)は、11月に各地で開かれる厚生労働省主催の「過労死等防止対策推進シンポジウム」。奈良(10日)、大阪(11日)、岡山(12日)、兵庫(22日)の各会場で上演される。問い合わせは笑工房((電)06・6308・1780)。

◇過労死等防止対策推進法 過労死・過労自殺の防止対策を国の責務で進めるとの理念を打ち出した法律。規制や罰則は設けず、調査研究、啓発、相談体制の整備、民間団体への支援の計4項目に取り組むと明記した。事業主は協力し、国民は関心と理解を深めるという努力義務も定めている。議員立法で成立し、平成26年11月に施行された。

 ※画像は上から
 ①全国の啓発シンポジウムを紹介するプロセスユニークのサイト(リンクは本文に)
 ②神戸新聞の記事
 ③弁護士らの会議で「エンマの願い」を演じる桂福車さん=9月30日、神奈川県箱根町(産経新聞より)


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