No.314 新聞で世界は変えられるか──小野木記者との熱いトーク<ゆうあい会 第2回総会>
◆3月4日、いわき総合法律事務所の友の会である「ゆうあい会」の第2回総会が、40人以上の参加者を得て、本町にある「マイドーム大阪」で行われた。
ちょうど1年前、谷口真由美さんをお呼びして結成総会を行ってから、1周年を迎えたのである。
◆総会は、世話人の國本園子さんと当事務所の稗田弁護士が司会を務め、森岡孝二会長の開会あいさつで始まった。
最初に、アコーデオン奏者の寺田ちはるさんのアコーデオン演奏。短時間であったが、“愛の讃歌”、“情熱大陸”、“涙そうそう”などを笑顔で次々と演奏してくださり、最後に参加者も一緒に“この広い野原いっぱい”を歌った。アコーデオン演奏をこのようにちゃんと聴いたのは初めてだったが、両手の指の全部を使いながら腕の開閉もするので、大変難しい楽器だと改めて思った。
◆続いて、産経新聞の小野木康雄記者に、「新聞で世界は変えられるのか」と題するメイン講演をしていただいた。
小野木さんは、1998年に産経新聞社に入社し、2009年ころから大阪過労死問題連絡会の例会やイベントに参加するようになり、過労死事件や過労死防止基本法制定の取り組みについて数々の記事を書いてこられた。
講演では、新聞の構成、編集局の指揮系統、デスクの心がけ、新聞の読み方、昨今の取材記者への逆風、実名報道のメリット、事件記者の一日、新聞が世界を変えた事例(トルコの海岸に打ち上げられたシリア難民の3歳の男児を警官が抱き抱えている写真〔2015年9月〕、日本の過労死問題を紹介した「仕事に生き、仕事に死ぬ日本人」と題する記事〔シカゴトリビューン、1998年11月〕など)、新聞で世界を変えるための条件(節度ある言葉、論争における寛容、時間と経費をかけた取材、心ある読者)などについて、熱く語ってくださった。
◆休憩を挟んで、小野木さん、寺西笑子さんと私の3人で「現代社会の焦点を語る!熱い3人の熱血トーク」。聞いただけで汗が出てきそうなタイトルである(笑)。
まずは小野木記者に、参加者から寄せられた質問用紙に書かれた質問のいくつかに答えていただいた。続いて、21年前に夫を過労自殺で亡くした寺西さんに、自らの労災認定・裁判闘争を闘った後、全国過労死家族の会の代表に就任し、過労死防止基本法制定運動の中心メンバーとして活動してきたご自身の自己紹介をしていただいた後、、トークを行った。寺西さんは、小野木さんから朝10時から夜8時まで10時間に及ぶ取材を受けたが、それを通じて自分自身の気持ちや考えが整理されていったという。ここでは詳細を紹介することはできないが、総会の後、大変面白かったとの感想がいくつも寄せられた。
◆次に、私が「必見!弁護士への上手な法律相談と依頼のしかた」と題するミニ講演を行った。弁護士とは、紛争とは、解決とは何か、法律相談の心構え、準備しておいてほしいこと、弁護士の選び方、弁護士費用、依頼後の心構えなどについて、私の28年間の経験に基づいてお話しした。短時間であったが、大変好評だったようである。
◆最後に、1年間の活動報告、今年度の活動方針、会計報告、役員体制(新たに4人の方が世話人になってくださった)を提案し了解された後、中田進副会長の閉会のあいさつで総会はお開きとなった。
昨年と同じく、最後に参加者全員で記念写真を撮影した。
総会後の懇親会にも約20人が参加し、参加者同士の交流が深まった。その後、今年も有志で更にカラオケを楽しんだ。
◆昨年の結成総会は、まずは結成しようとシャカリキになって準備したのに対し、今回は結成後1年間の活動を踏まえたものになるので、参加者の皆さんの受け止めや感想が気になったが、全体として大変高い評価をいただくことができ、ほっとした。
1年目の経験や教訓を踏まえ、いっそう充実した2年目にしていきたいと思う。
皆様、また1年間、よろしくお願いします。
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