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カテゴリー「6-7 ニュース一般」の4件の記事

2020年4月12日 (日)

No.355 「自粛要請」という名の「棄民」

 4月7日、安倍首相は「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づいて「緊急事態宣言」を発出し、対象地域とされた東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県をはじめ、全国で「自粛要請」の嵐が吹き荒れている。

 もちろん、新型コロナウイルスの拡大防止は命の問題であり、今、密閉・密集・密接の「3密」を減らすことは重要であることに異論はない。だから「不要不急」の外出を「一時的に」我慢してくださいというのであれば理解できるし、だからこそ多くの国民はそれを実行している。

200412    しかし、大規模な商業施設・遊興施設、大学・学習塾、運動・遊戯施設、劇場・映画館・博物館・美術館・図書館、ホテル・旅館に「休止」を要請したり、「酒類の提供を含む飲食は午後7時までとする」、「通常の会社での出勤者を7~8割減らす」などとなってくると、事態は極めて深刻となる。しかも、緊急事態宣言が5月6日で終わる保証はなく、「自粛要請」がいったいいつまで続くのか、見通しはまったく立たない。

 このような「自粛要請」が続けば、これらの関連施設で事業をしている企業や、そこで働いている労働者や請負・受託業者、フリーランスの人たちは仕事がなくなり、賃金不払い、倒産、解雇、派遣切り、内定取消しなどがあふれ返り、自殺や心中なども激増するだろう。

 これらを回避するには、「自粛要請」と「補償」はセットでなければならない。欧米諸国をはじめ、外国では多額の補償が迅速に行われているが、安倍政権は国民への直接給付を頑に拒んでいる。「30万円の現金給付」も打ち出されているが、要件や手続きが厳格なうえ、果たしていったい何人の人たちがこれを受け取ることができるのか、政府は明らかにしていない。

 このように、「補償」をしないまま「自粛」を押しつけることは、多くの国民に「勝手にしろ」ということであり、国民を見捨てる=棄民にほかならない。ましてや、便利に使い捨てできる非正規雇用を増やし、「預貯金ゼロ」世帯を増やしてきたのは現政権である。

 ここで思い出すのは、安倍首相は外国に対しては、湯水のように「支援」という名のバラマキをしてきたということである。第2次安倍政権以降、安倍首相が外遊時に、まるでポケットマネーのように約束した支援の額だけでも、実に54兆円にのぼると指摘されている(https://togetter.com/li/1193697など)。

 日本の人口1億2000万人に一人30万円を現金支給しても、単純計算で36兆円にすぎない。国のお金は、もともと納税者である国民が納めたものである。この日本社会の危急存亡の今、自国の国民にこそ必要な給付を行うべきではないのか。

200412180903 また、資本金10億円以上の大企業がため込んでいる内部留保額は年々増え続け、2018年度で463兆円に及んでいる(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49310220S9A900C1EE8000/など)。このうちの10~20%を出させるだけでも相当な補償ができることになるが、安倍政権はこれに手をつける気持ちなどさらさらないだろう。

 改めて実感するのは、安倍首相ほど無能で、冷酷な首相はこれまでなかったということだ。野党だけでなく、自民・公明の政権与党からも、今の亡国の政策を転換させる動きが出てこないと、日本社会は戦後築き上げてきた多くを失ってしまうだろう。

 ※上の図は、東京都が4月10日に発表した、緊急事態宣言に基づく都の緊急事態措置として、休業を要請する施設の一覧表

  下の図は、大企業の内部留保の推移グラフ(2019年9月3日付「しんぶん赤旗」より)

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2017年3月25日 (土)

No.316 妻の昭恵氏が関与していた以上、安倍首相は辞任すべきである

◆私は毎日、新聞やテレビのニュース番組をしっかり見ているほうだと思うが、過労死問題や憲法、人権に関わること以外は、あまりこのブログに書くことはない。関心があり注目はしていても、弁護士で毎日すばらしいブログを発信している人は何人もおり、そのような人たちと張り合って最先端の論評をしていく自信などまったくないからである。

◆しかし、今国会で大問題になっている学校法人森友学園の問題だけは、どうにも腹の虫が収まらない。
 同学園の経営する幼稚園で異様なまでに偏った政治教育をしていること(教育基本法違反)、新設される「瑞穂の国記念小学校」の名誉校長に安倍首相の妻の昭恵氏が最近まで就任していたこと、その小学校の敷地のために国有地が8億円も値引きされて売却されたこと、学園の認可申請が府の審査基準を満たさないのに強引に大阪府の私学審議会で「認可適当」とさせたことなど、明らかになっている事実だけでも、絶対に容認できないものである。
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◆しかし、その中でも私が決定的にこだわるのは、安倍首相は国会での質疑の中で、「(国有地払い下げ問題に)私や妻は一切関わっていない。もし関わっていたら間違いなく、首相も国会議員も辞任するということを、はっきり申し上げる」と断言したことである。この言明の意味は極めて大きい。
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 自民党自らが決定した籠池泰典氏の証人喚問の中で、籠池氏からの要請に応じて「内閣総理大臣夫人付」の職員(谷 査恵子氏)が国有地取引に関する問い合わせを財務省国有財産審理室長に行っていたことを示すファックス(2015年11月17日付け)が明らかにされた。

 ここでは、谷氏は籠池氏に対し、「先日頂戴しました資料をもとに、財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に問い合わせを行い、以下の通り回答を得ました。」と述べている。これは、どう考えても昭恵氏の「関わり(関与)」そのものである。
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 これに対し、安倍首相や菅官房長官は以下のような弁明をしているが、とうてい有効なものにはなっていない。
 (1) 「財務省の回答は「ゼロ回答」であるから、昭恵氏が関与したことにはならない」というが、これは詭弁である。「関与」とは、文字どおり「関わること」そのものであって、現実に影響を与えたかどうかは関係がない。
 これだけをとっても、安倍首相は自らの言明に従って辞任すべきである。
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 (2) 実質的にみても、①「現状ではご希望に沿うことはできないようで」あるが、「引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください。」としているが、これは財務省にプレッシャーをかけていくことを宣言しているものである。
 ②工事費の立て替え払いの予算化について、「平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中。」としている。これは、財務省の回答を積極的に引き出しているものである。
 ③実際、このファックスの数か月後には、急転直下、8億円もの値引きによる売却が実現しているのであるから、財務省が昭恵氏の「見守り」を忖度した可能性を否定することはできない。

 (3) また、安倍首相は、このファックスは「夫人付職員自身の判断で行ったもの」だとも弁明しているが、「夫人付職員」が昭恵氏の了解なく勝手に動いたというのか。それなら、「本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております。」とあるのはどういうことか。苦し紛れの弁解にもほどがある。

◆このように、「夫人付職員を介して昭恵氏が本件国有地の払い下げ問題に関与した」ことが明らかになった以上、安倍首相は潔く辞任すべきである。少なくとも、昭恵氏と谷氏の証人喚問もしないまま、このまま幕引きをすることは、国民は絶対に許さないだろう。


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2011年3月18日 (金)

No.4 まず自分を励ますこと

 連日、新聞もテレビも大震災と福島原発事故関連の一色である。
たくさんの悲しすぎる出来事が生まれている。懸命に救助・支援をしている人がいる。自らの命を危険にさらして原発への放水・冷却作業に挑んでいる人がいる。
そんな中で、自分は何もできないのに、何か落ちつかない、イライラする、元気が出ない、と感じている人は多いのではないだろうか。

私自身そのように感じていたところに、北海道新聞に掲載された香山リカさんの寄稿のことを、知人から教えていただいた。

(以下、引用)
「あなたの力が必要」その日のために

 これを読んでいるあなたは、とりあえず今は安全な場所にいるのだろうか。

 だとしたら、どういう状況であるかにかかわらず、まずは「私は、大丈夫」と自分に声をかけ、安心させてあげてほしい。

 もちろん、親族や友人と連絡が取れなかったり避難所や病院にいると聞かされたりして、「とても、自分を安心させるなんて無理だ」と思う人もいるだろう。懸命の救援活動の映像を見ながら、「自分のことなんて、今はとても考えられない」と憤りにも似た気持ちを抱く人もいるかもしれない。

 それでも私は、「まず自分を励まして」と言いたいのだ。

 日本を襲った未曽有の大惨事。今はこの国に住むほとんどの人たちが、この大災害に関する情報、そしておびただしい映像に連日、接し、これまでとは違った毎日を送っている。たとえ直接、大きな揺れを感じたり津波を目撃したりしていない人でも、かなりリアルな「疑似体験」をしていると言っていい。

 そうなると、私たちの心は、被災地にいる人にも匹敵するような大きなダメージを受ける。そこには心の傷、つまりトラウマも発生する。実際、テレビの映像だけから深刻なトラウマ後遺症が発症した例が、アメリカの同時多発テロの後、いくつも報告されている。

 眠れない。不安で胸がザワザワする。気持ちが落ち込んで無気力になる。逆に、「何かしたい」と思い、目的もないまま動きまわってしまう。人と話していてもやたらとイライラする。これらは、すでに心が深刻な傷を受けていることを意味している。

 被災地で実際に大きな打撃を受けた人が無数にいるのに、そこから離れた場所にいる人までが、トラウマで心身を病んでしまったらどうなるだろう。助けの手を差しのべるべき立場にいる人が、心のケアを必要とするようになる、といった事態は、何としても避けなくてはならない。

 これからは、日本中がお互いを支え合い、励まし合って、立ち直っていかなくてはならないのだ。そのためにも、まずすべきことは、自分で自分を守ること。そうできる人は、ゆっくり体を休め、食事をきちん取り、お風呂に入って体をあたためる。「被災地の人に申し訳ない」と思う気持ちもわかるが、そうやって自分を維持することが直接、被災していない人の義務だと思う。

 「あなたの力が必要」と言われるその日に備え、自分の生活と健康を守る。それが今、私たちにできる最大限のことなのではないだろうか。
(引用終わり)

 タイムリーな、すばらしいご寄稿だと思う。
 私を含め、救われた気持ちになった人は多いのではないだろうか。
 香山リカさん、ありがとう。

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2011年3月14日 (月)

No.2 悪夢なら醒めてほしい──東日本大震災

 2011年3月11日午後2時46分。この東日本を襲った大震災の発生時刻は、阪神大震災の1995年1月17日午前5時46分と並んで、永久に刻まれるのだろう。

マグニチュードは9.0に上方修正された。被害の規模や犠牲者数は、これからもどんどん増え続けそうだ。1つの町や集落全部が壊滅しており、犠牲者は数万人規模になるという見方もあるようだ。

 阪神大震災の恐怖は、地震自体による建物の倒壊と、その後発生した火災であった。今回の大震災では、建物の倒壊や火災もさることながら、はるかに衝撃的だったのは、津波の恐怖である。津波というものがこれほど恐ろしいものだということを、これまで知らなかったのは私だけではあるまい。

真っ黒で巨大な水が、まるで妖怪のように、町全体を飲み込んでいく。建物と車と船が一緒になって流されていく。逃れようと懸命に走る自動車を飲み込む。列車やトレーラーさえ押し流す。水位が3階、4階の高さまで達したところもあるようだ。そして、津波が去った後は、残骸と泥以外、何も残っていない。まるでハリウッドの特撮映画を観ているような錯覚にとらわれるが、紛れもない、しかも日本の現実。悪夢であれば醒めてほしい。

この恐怖の光景の中で、いったいどれだけの人々が犠牲になったことだろう。家族を失い、家を、財産を失った人たちはどれほどいるだろう。

わずか数日前まで、同じように生き、暮らしていた人々の命が、生活が一瞬で奪われる。そのように運命が分かれるのに、いったい何の理由や責任があるのか。それを考えると、胸がつぶれる思いである。

思えば、ニュージーランドでM6.3の地震が発生し多数の日本人の犠牲者が出たのはわずか3週間前の年2月22日であった。多数の救助部隊を送った日本が、今度は支援の申し出を受けている。

私たち人間は地球の主人公のように振る舞っているが、普段は温和な自然の中で「生かせてもらっている」にすぎないのではないか。だったら、いじめたりいがみあったりしている場合ではなく、共に安全に生きられるよう、力を合わせるべきではないか。

いっぽうで、これほどの被害は、本当に防げなかったのか。政治や行政に責任はないのか。特に、原発の損壊・爆発については、安全だ安全だと吹聴してきた電力会社や行政の責任は避けて通れないのではないか。

無力感とやるせなさに落ち込みながら、そんなこと考えた週末であった。

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