2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
フォト

カテゴリー「4-1 欠陥住宅問題」の7件の記事

2015年6月 6日 (土)

No.243 花巻・盛岡のプチ観光とグルメ

Photo
【童話の森のマップ】
◆5月30日・31日の欠陥住宅全国ネットの大会には今回は夫婦で参加したが、「せっかく盛岡に行くのだから、トンボ返りはもったいない」ということで、ささやかな観光とグルメツアーを試みた。
Photo_2
◆5月29日(大会前日)の朝花巻空港に到着し、少しゆっくりした後、「宮沢賢治童話の森」エリアにでかけた。
 「宮沢賢治記念館」はちょうど20年前の全国過労死弁護団の総会が花巻で行われた時に行ったように思うが、再び訪れてみると、今年4月下旬にリニューアルオープンしたばかりだった。賢治直筆の原稿や写真などがたくさん掲示されていて、“宮沢賢治三昧”を堪能した。
150529
 「宮沢賢治童話村」も、ファンタジックで楽しかった。「賢治の学校」の「月夜のでんしんばしら」を モチーフにした幻想的な壁画は、とっても気に入った。
150529p1020330
◆続いて、JR釜石線で新花巻駅から釜石線で花巻駅へ行くことにしたが、何と1日に10本ほどしか電車がなく、カエルの鳴き声を聴きながら40分くらい待った。たまにはこんな時間も悪くない。
Photo_3
 花巻駅に行った目的は、「新ばし」のうな重。駅から15分くらい歩いて到着したが、何と暖簾が外されていて、出てきた女将さん、「すみませんが、休憩時間中なんです」。「えー‥‥」と言って残念そうな顔をしていると、ご主人が出てきて、作っていただけることに。「やった!」 
Photo_4
 このお店は6代目くらいで、このうな重は、宮沢賢治もお気に入りだったというから、すごい老舗である。
 待つこと20分くらい、芳ばしい香りが漂ってきた。この店では、客の注文があってから鰻をさばくのである。
Photo_5
 重箱一面に敷きつめられた蒲焼は、まさにとろけるように柔らかい。これは大満足。これだけでも、今回岩手に来た甲斐があった。

◆5月29日夜は、盛岡の山菜料理の専門店「沢内甚句」へ。
Photo_6
 これまで聞いたことがなかった「ボーナ」、「あいこ」、「ひめたけ」や、「きのこ柳川」、「沢内わらびのおひたし」、ピリ辛の「ももどり」、「ほや貝の刺身」などを肴に、「南部美人 心白」や「八重桜」などのお酒を枡いっぱいに接いでもらってちびちびと。
Photo_7
 最後に「ひっつみ汁」と「きのこ汁」もいただいた。
 女将さんも、店員の若い女性も男の子も、みんな人懐っこく話しかけてくれる。岩手の人たちはすごくあったかいと感じた。
Photo_8
◆5月30日の大会1日目が始まる前の昼食は、大会会場の「水産会館」の近くにある有名な「白龍(パイロン)」というお店で「じゃじゃ麺」をいただいた。京都ネット、東海ネットや神戸NETの人たちも来ていた。やっぱりみんな考えることは一緒だ。
Photo_9
 「じゃじゃ麺」というのは初めていただいたが、コシのある麺と挽き肉入りの味噌がよく合い、おいしい。最後に、食べたお皿に卵1個を割り入れて作ってくれる卵スープ「ちいたんたん」もおいしかった。たった50円で、とても良心的。
Photo_10
◆5月31日、大会2日目終了後の昼食は、地元の弁護士さんお勧めの盛岡駅地下の「磯よし」というお店へ。生うに丼の特上が4000円弱と聞いて少しひるんでしまい、うにとイクラが半分ずつの「海宝丼」にしたのだが、他の人が頼んだ「特上」を見ると、一回り大きな丼の一面に生うにが乗せられており、激しく後悔。生うにはとろけるように柔らかくて甘く、おいしかった。
Photo_11
 花巻空港に向かうバスが出るまでに少し時間があったので、建築士の木津田さんと3人で「材木町」にある「光原社」へ。これは宮沢賢治の「注文の多い料理店」を出版した会社で、現在は民芸品店である。敷地内にある喫茶店「可否館」でおいしいコーヒーもいただいた。短い時間だったが、爽やかな風を楽しんだ。
Photo_12
 唯一、食べれないままになるかと諦めていた「盛岡冷麺」を、空港内のレストランでいただくことができた。通常の韓国冷麺のようなものかと思っていたが、「辛み」が別なので、まずはコシのある麺とスープを楽しめる。ダシがすごく日本人好みで、おいしい。後半に「辛み」を入れると、まったく違ったおいしさが出てくる。やっぱり、名物とされるものはそれだけの根拠がある。
Photo_13
 以上、ささやかな観光とプチグルメは思い出に残るものだった。またいつか、盛岡に来たい。

 ※写真は上から
 ①「童話の森」周辺のマップ
 ②宮沢賢治記念館に向かう敷地玄関にて
 ③「童話村」の「賢治の学校」の「月夜のでんしんばしら」
 ④「セロ弾きのゴーシュ」のオブジェ
 ⑤釜石線でホームに入ってくる電車
 ⑥鰻の老舗「新ばし」
 ⑦「新ばし」のうな重(3,000円)
 ⑧「あいこ」
 ⑨きのこ柳川
 ⑩清酒「八重桜」
 ⑪「白龍」(パイロン)の「じゃじゃ麺」
 ⑫麺完食後に同じ丼で作る卵スープ(ちいたんたん)
 ⑫一歩日和って注文した「海宝丼」だが、とてもおいしかった。
 ⑬材木町の「光原社」(建築士の木津田先生のFB写真から拝借しました。)
 ⑭花巻空港内でいただいた「冷麺」


         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたらとっても嬉しく、励みになります。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2015年6月 1日 (月)

No.242 被災地岩手で欠陥住宅全国ネットの原点を思う──全国ネット第38回盛岡大会

150530_2
◆欠陥住宅被害の救済と予防をめざす弁護士・建築士・学者・市民のネットワーク、欠陥住宅全国ネットは毎年5月と11月に全国各地で大会を開いている。
 私は第1回神戸結成大会(1996年12月)から第33回和歌山大会(2012年11月)まで全回参加してきたが、過労死防止法制定の取り組みが超忙しくなってからは、出席できないことも多くなった(2013年5月福岡、11月横浜、2014年11月下関の各大会)。
 今回も微妙だったが、過労死防止大綱づくりや事務所開設関係のイベントなどが一区切りついたことから、頑張って参加することにした。
150530p1020339
◆今回の大会のメインは、特別企画「岩手県の復興事業の現状と問題点」。小笠原基也弁護士の基調報告と質疑、アピール採択が行われた。
 小笠原弁護士の報告によれば、2011年3月11日の東日本大震災から4年経った2015年3月末現在で、住宅再建はまだまだ進んでおらず、建築資材の高騰、人手不足による建設開始の遅れと極端な売り手市場、二重ローン・支援制度の不十分による再建資金不足、土地価格の高騰、地盤の脆弱による調査・基礎工事費用の増加、人材不足・熟練工不在による欠陥・工事遅延、早期完成の焦りからの不良業者選択の恐れ、といった問題が山積しているという。
 これらを聞いて、阪神大震災のときと全く同じだと思った。津波被害が重なり移転や嵩上げが必要な場合がある点で、阪神の時よりも問題は深刻といえる。
 全国ネットが生まれたのも、阪神大震災で欠陥住宅問題が明らかになったことが契機であった。全国ネットとして可能な限り支援をしていく必要があるだろう。
150530p1020348
◆もう一つのテーマは、「建築訴訟の現状と問題点」として、吉岡和弘、河合敏男、越川佳代子の3人の弁護士から3つの「問題判決」(東京2件、福岡1件)の報告と、それを受けた、平泉憲一事務局長の司会によるパネルディスカッションである。
 詳細を紹介することはできないが、ひどい専門委員や調停委員、ひどい裁判官、ひどい判決に会場は怒りに包まれた。質疑応答では、「うちの県でも同じだ」、「うちのほうはそれほどひどくはない」などと議論が盛り上がった。
155030p1020356
 建築訴訟に限ったことではないが、裁判官が技術的なことや構造的なことがよくわからないために、調停委員や専門委員の意見や評価に盲目的に依存したり丸投げすることは多い。裁判官の大半は官舎暮らしで転勤を重ねていくため、数千万円の住宅ローンを組んで購入した住宅の欠陥住宅被害をきちんと理解しにくいという面も否定できない。さらに、調停委員や専門委員の資質や選任方法にも問題があると思われる。
 これまで欠陥住宅問題に取り組む全国の弁護士や建築士が切り開いてきた最高裁判決を含めた判例や制度的な改善の到達点を共有し、反撃していく必要があることが確認されたと思う。
150530p1020351
◆2日目には、市民向けの予防講座の取り組みの報告や、恒例の勝訴判決・和解の報告、日弁連消費者問題対策委員会土地住宅部会の活動報告や各地域ネットの活動報告などが行われ、私が最後に閉会の挨拶をさせていただいて終了した。
150530
 今年は1995年の阪神大震災から20年、2005年に日弁連人権大会で初めて欠陥住宅問題をテーマにシンポジウムが行われてから10年という節目の年である。そして、来年2016年は全国ネットが結成20周年を迎える。
 私にとって、過労死問題とともに、欠陥住宅問題も引き続き大きなテーマとして、これからも関わっていきたいと感じた大会であった。
 最後に、お世話になった東北ネットと地元岩手の皆さんに、厚く御礼を申し上げます。

 ※写真は上から
 ①197ページに及ぶ資料集
 ②基調報告を行う吉岡和弘幹事長
 ③岩手県における住宅再建の現状と課題について報告する小笠原基也弁護士
 ④会場風景
 ⑤パネルディスカッション
 ⑥懇親会で、ずらりと並んだ「東北ネット」の皆さん(2枚の写真を合体)


         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたらとっても嬉しく、励みになります。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2014年6月 2日 (月)

No.191 気分は同窓会!──1年半ぶりの欠陥住宅全国ネット大会参加

 5月31日(土)~6月1日(日)の1泊2日で、三重県四日市市で行われた欠陥住宅全国ネットの第36回大会に参加してきた。
1405311


 欠陥住宅全国ネット(欠陥住宅被害全国連絡協議会)は、1996年12月、阪神大震災の被災地神戸で、欠陥住宅被害の救済と予防を目的として結成された弁護士・建築士・学者・市民のネットワークで、現在13の地域ネットが全国を網羅し、会員数は1000人を超えている。毎年5月と11月に全国各地で大会を開き、研究と交流を重ねている。今回は東海ネットの担当で、初めて三重県で大会が開かれた。
1405312


 とはいえ、今回参加するのは、少し気後れがあった。なぜなら、2年前の第32回札幌大会(2012年5月)で副幹事長職を降りたうえ、2011年11月以降過労死防止基本法制定実行委員会の活動が忙しくなったことから、2012年11月の和歌山大会は1日目のみ、2013年5月の福岡大会と同年11月の横浜大会は欠席させていただいていたからである。
 そんなこともあってちょっと気が重かったが、今回は三重県で近いこともあり、意を決して参加することにした。
1405311_2


 大会はいつものように充実した内容であった。①「がけ(崖)と擁壁 法的ルールとその原理」と題して、東京の木村 孝弁護士、②「建築瑕疵訴訟の到達点と課題 住宅の安全確保と被害回復の観点から」と題して、立命館大学の松本克美教授、③「弁護士にもわかる建築講座 建物の外装・外壁(基礎知識、よくある瑕疵、訴訟上の留意点)」と題して木津田秀雄一級建築士が、それぞれ詳細な講演をして下さった。
 また、2日目は恒例の勝訴判決・和解報告。頑張って頑張って、頑張り抜いて得た勝訴判決。欠陥住宅被害を理解しない、しようとしない裁判官に対する怒りと無力感、それを乗り越えての勝利和解。各地の弁護団と建築士の人たちの努力に頭が下がる。 今回は、大会の内容もさることながら、数年ぶりに再会した友人がたくさんいて、まるで同窓会のような気分になった。また、何人もの人から、「過労死防止法が成立しそうで、よかったね!」と声をかけてもらえたのも、嬉しかった。
1405312_2


 懇親会では、講演をして下さった木村孝先生、松本克美先生に続いて司会からお呼びがかかり、久しぶりの大会参加の感想と、過労死防止法の見通しなどについてお話をさせていただいた。
 また、新人弁護士や修習生とも親しくなることができたのも楽しかった。
 そんなわけで痛飲してしまい、確か4次会くらいまで行った10人余りの人達と解散したのは午前2時を回っていた。

 次回大会は11月22(土)、23日(日)に山口で開くことになった。山口での開催は初めてで、欠陥住宅中四国ネット事務局長の風呂橋弁護士の構想では、できれば「山口支部」の結成にこぎ着けたいとのことである。
140531
 もし過労死防止法が制定されていたら、今年11月が最初の「過労死防止啓発月間」になることもあり、確実に参加できるかどうか、現時点ではわからないが、できる限り参加したいと思う。

 ※写真は上から、
 ①吉岡幹事長の基調報告
 ②当日配布された資料集
 ③松本克美先生の講演のパワーポイント表紙
 ④昨年、司法試験の論述試験に欠陥住宅問題が出題されたとのこと。でも、今の私はこれを解けるのだろうか・・・。
 ⑤懇親会で、代表幹事の伊藤学先生、福岡の山上先生。今年88歳の米寿になられる伊藤先生の「生涯現役」の扇子がカッコいい。


         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2012年11月30日 (金)

No.99 「学園前ガーランドヒル事件」と木村達也先生とのご縁

121125img_5563_2


◆11月25日、「学園前ガーランドヒル事件」の同窓会「紅葉会」が、奈良公園にある料亭「江戸三」で行われた。
 この事件は、平成元年10月から平成2年10月にかけて、ある分譲会社が奈良市五条西1丁目で一戸建て住宅77戸が8000万円~1億3500万円で販売したが、売れ残った区画について、わずか4か月後の平成3年2月に一気に4000万円も値下げ、更に同年10月には5000~6000万円も値下げして売りに出したことから、先に購入した15世帯が「値下げ販売禁止の仮処分」の申立てを行い、続いて不当利得返還請求訴訟を起こした事件である。

◆当時はバブル経済の絶頂期から崩壊に向かう時期で、高値で売り抜けようと図る業者も多かった。この事件でも、「値段はこれ以上安く安くならないのか」という購入者らに対して、「今の時代に不動産の値下がりなどあるはずがない。」、「まだまだ上がりますよ、いったん上がったものは下がりませんよ。」、「他の客に対しても一切値引き販売をしていない、他の客と不公平になることはしない。」、「1億2000万円であったらいつでも売れるし、うちが売ってあげる。」などと言いたい放題のセールストークを述べて、原告らに購入を決意させたのである。
 大変難しい事件であることはわかりながらも、購入者たちにとっては4000万円、6000万円というのは人生を左右するお金であることから、裁判所による和解勧告も視野に入れて、仮処分申立を行った。
 これに対し裁判所は、上記のようなセールストークを詳細に認定し、「債権者らにおいてその差額の返還を要求したい心情は十分に理解できる。」としつつ、仮処分命令の申立自体は却下した(大阪地裁平成5年4月21日決定・判例時報1492号118頁)。
 そして、続いて起こした本訴も、地裁(平成10年11月)、高裁(平成11年8月)とも敗訴して終わった。

◆このように、厳しい結果に終わった事件であるにもかかわらず、原告であった皆さんは私たち弁護団に感謝してくれて、ほぼ毎年「紅葉会」という名で同窓会を開いてくれているのである。弁護団として、弁護士冥利に尽きる、光栄なことである。
 今年は、参加者は元原告3人、弁護士は木村達也先生と私たち夫婦だけであったが、素晴しい快晴と紅葉の下、おいしい料理とお酒をいただきながら、なつかしい語らいの時間を持つことができた。心から感謝申し上げる次第である。
121130img_5565

◆ちなみに、弁護団長の木村達也先生と私は、特別な縁で繋がっている。
 先生はサラ金・クレジット問題に古くから取り組んでおられたことから、私は司法修習生時代に数人の修習生たちと事務所訪問をさせていただき、先生の弁護士としての姿勢に感銘を受けた。また、同じ和歌山県の隣町のご出身だということで親近感を持った。
 そして、このガーランドヒル事件を受任することになった際、この事件は広い意味で消費者問題ではないかと考えて、弁護団長への就任をお願いしたのである。更に、このガーランド事件と同種の事件(木津川台、北登美ヶ丘など)でも弁護団長をお願いした。
 その後、木村先生は日弁連の消費者問題対策委員会の委員長になられたのであるが、平成7年1月、阪神大震災で住宅倒壊によって多数の犠牲者が出たことから、同委員会の中に「土地住宅部会」を設置し、そして、その初代部会に参加しないかと、私を一本釣りで誘って下さったのである。
 それがきっかけとなり、私はその後2008年まで10年以上にわたって土地住宅部会に参加し、部会長も務め、2005年には、初めて欠陥住宅問題をテーマにした日弁連人権大会シンポジウムにも関わらせていただいた。
 さらに、これも木村先生の発案により、欠陥住宅被害者と弁護士・建築士・学者のネットワークである「欠陥住宅全国ネット」が1996年12月に結成されて私も参加し、1997年10月に結成された地方組織である「欠陥住宅関西ネット」の代表幹事に木村先生、事務局長に私が就任した。そして、1999年5月から2006年11月まで7年半にわたり、私は全国ネットの事務局長も務めさせていただくことになった。

 このように、木村先生とは、まさに「織りなす縁」の関係にあるのである。
 先生は現在も、日弁連の貧困対策本部の重鎮として全国を走り回っておられ、そして、私は過労死防止基本法制定の取り組みに、同じように全力投球している。
 そんな木村先生と、久々にお会いして思い出話ができて、本当に楽しかった。その意味でも、ガーランドヒルの皆さんには、心から感謝したい。

         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2012年5月21日 (月)

No.74 風薫る札幌で「知恵」と「元気」をもらう──欠陥住宅全国ネット第32回大会

120519img_4325_2


◆5月19~20日、札幌で開かれた欠陥住宅ネットの全国大会に行ってきた。
 飛行機から降り立った札幌は快晴で、大阪よりかなり気温は低い。湿気が少ないので、風が実に爽やかである。

 伊藤学代表幹事の開会あいさつ、札幌弁護士会会長の長田正寛先生の来賓挨拶、吉岡和弘幹事長の基調報告に続いて、次のような講演や報告と討論が行われた。

120519img_4317_3


(1日目)
・特別講演Ⅰ「別府マンション事件の経緯と平成23年最判後の判例の動向」
・特別講演Ⅱ「欠陥住宅の不動産鑑定評価」(仮に補修をしても交換価値が下がるという問題)
・追加・変更工事の問題事例の報告と、パネルディスカッション(多額・多数の追加変更工事が書面なしで行われ、後で訴訟になるケースが多い)
(2日目)
・勝つための鑑定書
・勝訴判決・和解報告
・「耐震基準適合証明書」の悪用問題

 全国ネットは、欠陥住宅問題に関わる弁護士、建築士、学者、市民のネットワークであるが、年2回の全国大会では、その特長が十分に発揮される。それぞれの立場から様々な報告や意見交換が行われ、約100名もの参加者がいる会場全体で、議論が深まっていくのである。

 今回の大会で、全国ネットの事務局長が、東京の河合敏男さんから大阪の平泉憲一さんに交代した。私は1999年7月(第7回広島大会)~2006年11月(第21回福岡大会)までの7年半にわたって事務局長を務め、河合さんはその後5年半にわたって事務局長を務められたのである。
 後任は再び大阪から、平泉憲一さんが就任した。平泉さんのあったかくてちょっととぼけたキャラで、頑張ってほしい。
 また、私も事務局長退任後5年半にわたって務めた副幹事長を退任させていただいた。事務局長時代とあわせて13年間に及ぶだけに、私なりに感慨深いものがあった。
120519img_4332_3

◆1日目終了後の懇親会は、「揚子江」(別名「黄金寿司」)という、北海道ネット事務局長の石川和弘弁護士イチオシのお店で行われた。確かに、豪華でおいしい料理であった。
 いきなり出てきた「毛ガニ」は特大のうえ、塩加減が抜群である。30㎝はある巨大なアスパラも柔らかくておいしい。日本酒のシャーベットは珍しく、なぜか酔いが回った。おかげで酔っぱらってしまい、二次会のスナックまでは覚えているが、最後にラーメンを食べに行ったというが記憶がない(笑)。
 いつもの立食形式と異なり、本当にワイワイガヤガヤとおいしいものを食べたという感じである。また必ず来たい。

120519img_4352_3


◆大会2日目終了後、夕方5時前の飛行機まで少し時間があったので、仲間のみんなと「キリンビール園」でジンギスカンを食べ、その後北海道大学に行きキャンパス内を歩いた。
 北海道大学(札幌キャンパス)は本当に広大で、緑がやさしく、歩いているだけで癒される。学生たちが芝生のあちこちでバーベキューをしていた。今度生まれ変わったらここに入りたいなあ、なんて思った。

120519img_4347_2

 いつものことだが、「知恵」と「元気」をもらった2日間であった。

 ※写真の説明(上から順)
 ①大会会場全景
 ②基調報告をする吉岡幹事長
 ③「揚子江」で出てきた巨大な毛ガニ
 ④北海道大学の時計台
 ⑤“Boys be ambitious !”の言葉で有名なクラーク像の前で


         ↓   ↓   ↓  

♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2012年3月26日 (月)

No.63 「必ずやってくる南海地震」──大阪はどうなるか

 3月24日、欠陥住宅関西ネットの第15回総会・シンポジウムが、大阪弁護士会館で開かれた。
 あいにくの雨模様の天候だったが、内容はすばらしかった。

◆シンポジウムは、代表幹事の私の開会あいさつの後、東日本大震災の被害報告として、宮城県石巻市の大川小学校の保護者(父親)3人の「ビデオレター」が紹介された。同小学校は、地震後児童たちは校庭に集められたのに、108人の児童のうちの実に74人と教職員10名が死亡・行方不明となっている。
 大切な子どもを失った3人の父親たちの、「災害に対しては臆病すぎてちょうどいい。」「災害対策が、子どもの命を最優先にしているかを問い直してほしい。」とのメッセージは心に迫るものがあった。

120324 ◆圧巻は、大阪市立大学大学院理学研究科の原口強准教授の「必ずやってくる何回地震 ~水都大阪の備え~」と題する特別講演であった。
 原口先生は、東日本大震災で津波被害を受けた青森県の下北半島から千葉県房総半島まで走行距離8,000㎞のデータを基に、浸水範囲を記した「東日本大震災津波詳細地図(上・下巻)」を出版された。
120324_2 講演では、地震や津波についての基礎知識を織りまぜながら、東日本大震災の津波被害を、上記地図も使いながら詳細に報告され、改めて今回の大震災のすごさを知った。

 しかし、驚愕したのは、私たちの住む大阪について、次のようなことを詳細にお話しされたことである。
120324_3 120324_4 ①様々なデータや資料から、「南海トラフ」では100~150年周期でM8クラスの地震が発生しており、今後50年以内には必ずやってくる。
 ②大阪では海抜0m地帯が多く、10m以下が圧倒的であり、津波の被害も甚大である。
 ③大阪市内では、地震による被害に加えて、津波によって地下街や地下鉄は水没し、多数の川は瓦礫であふれるだろう。

 東日本大震災については、やはり地理的に離れていることもあり、どこか他人事という感じがあったが、よく考えると、同じような地震や津波が大阪で起これば、大阪は壊滅する可能性があるということである。
 このお話を聞いて私は、何よりもまず、もっと多くの人々がこのことを知る必要があると思った。

◆もう一つの大きなテーマは、「別府マンション事件」の概要報告(福岡の越川佳代子弁護士)と、つい最近出された第2次差戻控訴審判決の検討(立命館大学法科大学院の松本克美教授)であった。
 この事件は、分譲マンションの欠陥をめぐって、
1審(大分地判平成15年2月24日)
→第1次控訴審(福岡高判平成16年12月16日)
→第1次上告審(最判平成19年7月6日)
→第2次控訴審(福岡高判平成21年2月6日)
→第2次上告審(最判平成23年7月21日)
→第3次控訴審(福岡高判平成24年1月10日)
→第3次上告中
という前代未聞の経過を辿っている事件である。

 ここでは詳細は書けないが、第1次上告審判決が「ボタンのかけ違え」をしてしまったために、「欠陥」概念に大混乱が生じてしまっているといえる。
 第3次上告審に向けて、全国ネットの英知が結集されることを期待するとともに、最高裁には、ぜひこのあたりで良識を示してほしいと思う。

◆最後に、約10年間の長きにわたって関西ネットの事務局長を務め、今総会で退任された田中厚弁護士に花束が贈られた。
 この約15年間、ともに欠陥住宅問題に取り組んできた仲間として、私にも万感迫るものがあった。
 田中厚さん、本当にお疲れさまでした。

※画像の説明(上から順。原口准教授による。)

①大阪平野の全体。川の水面よりも低い地域が非常に多い。
②大阪で海抜0mの地域。
③南海トラフでは100~150年の周期でM8級の地震が発生している。
④次の「Xデー」はこの50年以内に来ると考えられる。

         ↓   ↓   ↓  
♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2011年5月30日 (月)

No.26 16年前の被災地・神戸で、東日本大震災と住宅の安全性について議論~欠陥住宅全国ネット・神戸大会~

 欠陥住宅全国ネット(欠陥住宅被害全国連絡協議会)の第30回大会が、5月28・29の両日、神戸市内で開かれ、全国各地から102名が参加した【写真】。Photo

 欠陥住宅全国ネットは、阪神大震災の翌年である1996年12月、欠陥住宅被害の救済と予防をめざす弁護士・建築士・研究者・市民のネットワークとして、被災地神戸で結成された団体である。
 その後年に2回程度、全国各地で大会を開き、欠陥住宅についての最先端の取組みと交流を行うとともに、地域組織の結成や強化を図ってきた。今年4月1日現在で会員は弁護士約630名、建築士280名を含めて約1060名に達し、地域的にも、北海道から沖縄まで全国をカバーしている。

 私は結成当時から関わり、特に1999年5月の第7回大会(広島)から、2007年11月の第23回大会(岐阜)までの8年半、事務局長を務めさせていただいたので、大変思い入れのある団体である。

 今回の大会は、阪神大震災の被災地であり全国ネット発祥の地である神戸で開かれたこと、第30回という節目の大会であったこと、奇しくも3月11日に発生した東日本大震災後の最初の大会であったことから、大変印象深いものとなった。

Photo_4  内容を詳しく紹介することはできないが、仙台の吉岡和弘幹事長(東北ネット)【写真】から「東日本大震災の報告と被災地からの要望」、神戸NETの永井光弘・津久井進両弁護士から、16年前の被災地神戸からの「欠陥住宅を作らないためのアドバイス」が報告されたのは、とても貴重であった。

 その他、①外壁タイルをめぐる問題、②各地の裁判や判決の検討、③日弁連の土地住宅部会の活動紹介、④各地の地域ネットの活動報告、⑤この7月2日(土)に全国で行われる「欠陥住宅110番」の取組みの説明など、充実した報告と討論が行われた。

 次回大会は、11月26(土)~27(日)に、東日本大震災の被災地である仙台で行われることになった。参加者による被災地の視察や、復興における住宅の安全性についての議論も行われると思われる。

 この大会は、欠陥住宅問題に関心のある弁護士・建築士はもちろん、欠陥住宅の被害者など一般の方でも参加できる。関心のある方は、ぜひ参加していただいてはどうかと思う。

Photo_6  大会終了後の27日午後は、関西ネットの仲間たちと一緒に、神戸南京町(中華街)にある老舗【民生廣東料理店】で昼食をいただいた。
 大会の来賓あいさつで兵庫県弁護士会の笹野哲郎会長が紹介してくれた、看板料理「いかの天ぷら」【写真の左上】をはじめ、期待どおりで、大変美味しかった。

 また半年間、それぞれの地域で頑張ろう──参加者は、そんな元気と、あたたかい気持ちをもらって帰途についたのではないだろうか。
 そんなネットワークがあり、たくさんの仲間がいることを、うれしく思う。

         ↓   ↓   ↓  
♪ここまで読んで下さった方は・・・ワンクリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
無料ブログはココログ