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カテゴリー「6-6 女性専用車両の是非」の4件の記事

2013年7月23日 (火)

No.128 「女性専用車両の是非」コーナーへのコメントについて(お知らせ)

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 「女性専用車両の是非」のコーナーの私の記事は、法律家であり自称「社会派弁護士」としての個人的な意見を書いたものですが、私のブログの中で常にアクセス数が多く、また、たくさんのコメントが寄せられています。

 それ自体は大変光栄なことであり、議論や認識が深まることは悪いことではないと思っていますが、最近のコメントの中には、ご自分の意見を連続的に投稿したり、対立する意見を激しく批判するもの、また「この動画を見て下さい」といった告発ものも出てきています。

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私は、自分のこのブログを公開討論の場とするつもりはなく(そのような討論は別の場でしていただきたく思います)、そのような議論の応酬によってこれらのページがいたずらに膨らんでいくのは、私の本意ではありません。
 また、現在このブログでは、私が承認したコメントだけが掲載される設定にしているため、多忙な私にとって掲載の要否を日々チェックすることは、大きな負担となっています。

 そこで、今後は恐縮ながら、次のとおりとさせていただきます。
(1) 私の記事に対する素朴な意見・感想や質問は掲載させていただくことがあり、かつ、私からのコメントも可能であればしたいと思いますが、執拗な意見、一方的な意見や質問は掲載しません。
(2) 男女平等や個人の尊厳の見地からの建設的な意見や議論は掲載することがありますが、いたずらに性や年齢・属性などによって他人を貶めたり、対立を煽るような意見や議論は掲載しません。
(3) 掲載する・しないは完全に私の判断によるものとし、掲載しない場合その旨の連絡はしません。

 コメントを送信される方は、以上について予め同意いただきますようお願いいたします。

 ※画像は、いずれもWikipediaの「女性専用車両」のページから借用させていただきました。

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2013年7月11日 (木)

No.126 「女尊男卑」社会は行き過ぎ?──「週刊ポスト」に私のコメントが載りました

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 7月8日発行の「週刊ポスト」7月26日号に、「女尊男卑 行き過ぎてやしませんか?」という、ちょっとセンセーショナルな特集記事が組まれている。
 曰く、会社、家庭、飲食店──どこもかしこも「女性優位」。「女尊男卑」社会はちょっと行き過ぎではないか、として、
 ①料金(レディース割引)、②公共(公共スペースでの「女性専用」)、③結婚(合コンや婚活の参加費)、④雇用(「役員の半数を女性に」)、⑤起業(女性起業の優遇)、⑥少子化(育休3年)、⑦セックス(女は「文句」か「論評」か「要求」しか言わない)
 の7つの論点について記事を掲載している。

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 そして、私は②の記事の中で、公立図書館の「女性専用席」や、共学の大学の「女子学生専用カフェ」について質問を受け、次のようなコメントが掲載された。

 あべの総合法律事務所の岩城穣弁護士は、女性専用席や優先席は憲法上問題があると指摘する。  「男性限定のスペースもつくるのなら平等といえますが、女性限定で利用できる部分だけをつくるのは必要性が高くない限り平等原則に反する恐れがあります。とくに公共団体では、より厳しく適用されるべきです」

 たとえ“心が狭い”、“せこい”などといわれても、男も権利を主張していかなければ快適な環境は次々と「女だけのもの」になりかねない。

 この取材を受けたのは、私が自分のブログで、「「女性専用車両」拡大への異論」という一文を載せ、アクセス数が多いことから、記者の方の目にとまったようだ。

 私自身は、まだまだ世の中全体では女性が差別されることが多い(ことに、人生にとって重要な仕事や賃金、結婚や介護など)と考えており、安易な「女尊男卑」論に与するものではないが、最近ではいろいろな場面で「行き過ぎ感」を持つことも事実である(ただ、最後の⑦はちょっと性質が違うような気が‥‥でも、思わず笑えます)。

 男女がお互いに他を非難しいがみ合うのではなく、こういった問題も含めて率直に議論し相互理解を深めて行けるのがベストではないだろうか。


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2011年5月21日 (土)

No.24 「女性専用車両拡大への疑問」 追記

 このブログに投稿した記事はまだ20本余りだが、その中でも最も反応が大きかったのは、4月24日に投稿したこのテーマである。
 いくつもコメントをいたただき、また個別メールを下さった方も数名おられた。感謝するとともに、この問題への関心の高さを感じる。

 いくつかの点について、補足しておきたい。
① まず、「男性客が女性客よりもかなり多いのであれば、女性専用車両を設けても男性が不利になるわけではないが、そのような統計は聞かないし、少なくとも大阪では、乗客数に男女差がさほどあるとは思えない。」と書いたのは誤りではないか、との指摘を受けた。
 「女性客が男性客よりも‥‥」とすべきところを逆に書いたようだ。正しい指摘と思うので、訂正させていただくこととする。
 また、乗客数の男女差については、自信があるわけではない。統計などはあるのだろうか。

② お年寄りや障がい者でも「優先」座席」しかないのに、女性「専用」車両というのはおかしい、女性「優先」車両であればまだわかる、というご意見もあった。それも一理あるように思う。ただ、痴漢被害は「優先」で減るだろうか、という疑問は残る。

③ 前回の投稿で「「女性専用車両は憲法違反だ」という訴訟でも起これば、面白いかもしれない。しかし、今の裁判所では、「あくまで任意のもので、従うことは義務ではないから、問題はない」と判断する可能性が高いと思われる。そんな点だけは「ものわかりがいい」のが、現在の裁判所である。」と書いたところ、実際そのような裁判があり判決もあったが公開されていないようである。
 確認したところ、判例雑誌等には掲載されていないようだ。たとえ敗訴判決であっても闘いの結果でもあり、問題提起としての意味は十分にあるのだから、ちょっともったいないと思う。

④ JR西日本が、混雑していない時間帯にまで女性専用車両を拡大するのは、トイレや化粧室を女性向けにしたり、女性客をターゲットにした吊り広告を行うなど、女性客の利用を増やし広告収入を挙げるための営業政策ではないか、特にこの時期に拡大に踏み切ったのは、5月4日にオープンした「大阪ステーションシティ」に女性客を動員するための営業政策ではないか、という見方があるようでである。
 うがった見方かもしれないが、私は、JR西日本の企業体質を考えると、十分にあり得る話ではないかと思う。そうだとすると、話はまったく違ってくる。男性だけが混み合う車両に乗らされる理由はなく、同じように「男性専用車両」を作らないと不公平ということになるだろう。その点、監視していきたい。

⑤ 「反対する会」の方々は、その正義感から、あえて女性専用車両に乗り込んだり、駅の職員に「任意」の「協力」であることの確認を求めるなどの行動を取っておられるようだ。
 私自身は、そこまでのガッツはないが、一般車両が座れるかどうか微妙で、女性専用車両がガラガラであるような場合は、多少の勇気を出して女性専用車両に乗ることにした。
 そうしてみると、意外に、女性専用車両に乗っている男性は多いことに気づくのである。

 思えば、シルバーシート(お年寄り・障がい者などの優先座席)が設けられていたとしても、その席を必要とする人が周囲にいなかったり、車両全体がガラガラの時には、あまり気にせずにそれに座るのが普通だろう。そう考えると、「任意」の「協力」でもあるのだから、比較的空いているような場合は、あまり肩肘をはったり目をつり上げるのではなく、自然な形で利用してよいのではないか。
 それも含めて、結局は他の利用者への思いやりの問題ではないだろうか。

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2011年4月24日 (日)

No.16 「女性専用車両」拡大への異論

 JR西日本では4月18日から、それまで曜日・時間帯が限定されていた女性専用車両が全日・終日化された。
私が通勤に利用している阪和線でいえば、これまでは平日は午前9時以降や土日は専用車両でなくなっていたのが、365日とも終日、男性である私は、女性専用車両と指定された車両に乗れなくなったのである。

 これまでも、一般の車両は混み合っているのに、女性専用車両では空席が目立ったり、そこでバッグ等を隣に置いて化粧にいそしんでいる女性を見たりすると、とても不愉快な気分になった。
 また、間違って乗ってしまったときに、まるで男性であることが悪いことであるかのようにジロジロ見られるときの、あのバツの悪さ、不愉快さは言葉で表現しがたい。
 私の、この不愉快さは、法的保護に値しないのであろうか。
 例えば、女性は補助的労働しかできないと言って差別することと、本質的に同じではないか。

 憲法14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と定めている。男性であるという理由のみで、公共交通機関の利用が一部制約されることが、「性別による差別」に当たることは明らかである。

 あくまで「任意」の「ご協力」だから問題ない、というのが建前かもしれない。
しかし、そのような「協力」を、公共交通機関の運営者が積極的に奨励するのは、やはり憲法違反(公序良俗違反)の問題がある。例えば、「外国人の皆さんは犯罪を犯す可能性があるので、この施設への立ち入りはご遠慮ください」とアナウンスしたり、看板に「日本人専用施設」とすることが問題ないかを考えてみればわかる。

 もっとも、憲法学上、差別であっても合理的根拠がある場合は許されるとされている。

 では、女性専用車両なるものを設ける理由は何だろうか。それは混雑する車両での痴漢行為から被害女性を守るためであり、それ以外にはないというのが私の認識である(間違っていれば教えてほしい。)。
 確かに、満員電車の中で痴漢被害が発生しやすいことは事実であり、そのために女性専用車両を設けることが「有効」であることは否定しない。

 しかし、①本来痴漢行為は立派な犯罪であり、その防止は、基本的には、駅当局・警察による取締りや、乗客に対する教育・啓発によるべきものであり(それらは今も行われている。)、およそすべての男性を、特定の車両に乗せないことは、手段として「やり過ぎ」である(上記の例でいえば、外国人犯罪が増えているとして、外国人全部を特定の施設に入れないというのと同じである。)。

 ②また、この制度は、男性という性が、女性という性に対して一般的に加害的・侵害的であるという前提に立っており、その意味で「人間不信の制度」である。
 しかし、およそすべての男性に痴漢の危険性があるわけではないし、およそすべての女性が痴漢に会う危険性があるわけでもない。
 また、痴漢被害は、厳密に言えば加害者が男性、被害者が女性というパターンばかりとは限らない。例えば少年に対して成人男性が痴漢をするようなケースも、少ないが存在するのである。
 さらに、一見すると男性か女性かわからない人もいるし(それはその人の個性だろう。)、いわゆる性同一性障害の人もいる。そのような人たちにも外形による振り分けを強制することになるのである。
 お母さんと男子中学生、老年のご夫婦などは、別々の車両に乗るか、お母さんや奥さんが普通車両に乗らざるをえないことになるのも、説明がつかない。

 ③男女平等の見地からは、女性専用車両を作る以上、同数の男性専用車両も作るべきである。なぜなら、女性はどの車両にも乗れるのに対し、男性は女性専用車両には乗れないから、男性乗客は一般的に女性乗客よりも混み合った車両に乗ることを強制されることになるからである。
 もっとも、男性客が女性客よりもかなり多いのであれば、女性専用車両を設けても男性が不利になるわけではないが、そのような統計は聞かないし、少なくとも大阪では、乗客数に男女差がさほどあるとは思えない。
 男性だけがそのような混雑率の差異を受忍すべき根拠はないし、他方で、男性専用車両を作ることが不合理とはいえない。
 男性の中にも、男性専用車両なんてイヤだという人もいるかもしれないが、痴漢に疑われたくないとか、女性の香水のにおいがイヤだとか、空いているならそちらの方がいいという人もいるだろう。いろんな考えや選択の人がいるのは、男性でも同じなのである。
 男性専用車両を作ると、女性は男性専用車両に乗ってはならないという不便を余儀なくされるが、それは現在男性が既に受けている、女性専用車両に乗れない不便と同じであって、「お互い様」なのである。

 ④さらに、この制度は、男女の相互理解や「共生」の理念に反し、男性と女性の間の表面的・皮相的な対立と憎悪を助長し(「男なんてみんな同じ」とか「女はわがままだ」など)、本当の男女平等の浸透につながらないと思う。
 子どもたちへの教育という点からもよくない。男の子は、13歳になると、「自分は女性にとって「危険」と見なされているから、女性専用車両に乗ってはいけない」と自分で納得しないといけないのである。人間社会には男性と女性しかいないのだから、本来「共生」が基本であって、「隔離」や「排除」が基本であってよいはずがない。

 このように考えてくると、仮に女性専用車両を設けるとしても、それは必要最小限度にとどめられるべきであり、具体的には、乗客の男女比率や、痴漢被害の動向などを統計的に分析したうえで、痴漢被害の防止に必要最小限と認められる程度の混雑がある路線と時間帯に、限定されるべきである。そして、その場合も、同数の男性専用車両を設けるべきだというのが、私の意見である。
 ただし、「女性」に限定するのではなく、「女性・高齢者・障がい者」の専用車両にすれば、社会的共感が得られやすいと思う。

 いずれにせよ、今回JR西日本が、混雑もしていない路線・時間帯・曜日まで常時女性専用車両を作るというのは、明らかに間違っている。

 女性差別や障害者差別もそうだが、差別というのは、それを受けている人が声をあげないと、なかなか改善されない。
 だから、不愉快に感じる男性は、「男らしく」黙って耐えるのではなく、声をあげるべきである。
 それを受けて、女性専用車両を疑問に感じている女性も声を出してほしいと思う。心ある女性であれば、女性だけがゆったりと座れることに、多少とも後ろめたさを感じているのではないか。そのわずかな後ろめたさに目をつぶることが、差別を温存するのではないかと思うのである。

 また、「あくまで「任意」の「協力」のはずだから従わない」として、強引に乗り込む男性もいるかもしれない。
 そこまでしなくても、という人も多いと思うが、もともと強制ではない以上、少数者の主張や行動を尊重するのが民主主義である。そういう人は痴漢などしないはずだ。白眼視するのではなく、柔軟に受け入れる社会こそが、望ましいのではないか。

 「女性専用車両は憲法違反だ」という訴訟でも起これば、面白いかもしれない。
 しかし、今の裁判所では、「あくまで任意のもので、従うことは義務ではないから、問題はない」と判断する可能性が高いと思われる。
 そんな点だけは「ものわかりがいい」のが、現在の裁判所である。

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